雑記帳CHiSAToY夜話 98年8月上旬
PWHPNZoNYTM計画ロゴ

【タイトルページ】へ戻る【最新の雑記帳】へ戻る
mailto:chisatoy@tky.3web.ne.jp
98年8月9日
 橋本のとてつもなく強烈な攻撃を受け止めて、そしてなおかつ橋本を押さえ込むことに成功した天龍選手は、J1のベルトを掲げることすら大変そうに見えるほどに困殆していた。人間はいつまでこれほどにきついことを続けられるのであろうか。
 試合が終わり大阪ドームを出たら、天龍選手の試合会場ではいつも見かける天龍選手の娘さんを見かけた。今日も父親の試合を見に来たのだろう。彼女こそが日本一の天龍ファンじゃないかと思う。
 今の時代、父親が最前線で頑張り続けている姿を直接に見ることができる子は幸せだ。闘う父親の姿をいつまでも心に刻みつけていって欲しい。
 天龍選手は言う「どんな状況になったとしても、俺は家族が誇りを持てるような男であり、夫であり、父親でありたいと思っている。天龍源一郎がここでいい加減なことをしたり、ここで一生懸命にやらないと誰かに見放されるって思う時に家族のことを思い出すし、誰かが守ってくれていると思うときも、家族のことを思い出す。」(天龍源一郎 瞬間を生きろ! から)と。
 天龍選手は、これからも身を削りつけるような闘いを続けて行くだろう。それはマットの上ではもちろんのことだし、、マット外でも闘い続けるに違いない。
 僕自身がそうした「家族」を持つ日がいつになるのか、今は全く想像もできない状況だけれども、そうなったときには、たとえそれが天龍選手の頑張りに比べたら何分の一であったとしても、頑張れる自分でいたいと思う。そんなことを考えさせてくれる「天龍プロレス」を見られる時代に生きている僕らも幸せだ。

98年8月8日
 大阪ドームへと移動中である。当初は青春18切符を買って何年かぶりに(多分、最後にそう言うことをしたのは、91年1月に露橋スポーツセンターで天龍対ハク戦を見たときだろう)普通列車で大阪へ向かおうと計画していたのだが、どうにもだるくって新幹線へと路線変更。前の晩にショットバーへと繰り出してハイボールを飲み続けていたんだから、無理からぬ話でもある。
 金券屋で買ったチケットに予約を入れて、しかも今回は何の気の迷いか(笑)グリーン車に乗ることにして列車を待っていたら、やってきたのは今時こんな列車が走っていたのかと思わせるような丸眼と丸い鼻の原初新幹線だ。臨時列車として駆り出されたんだろう。乗務員もなんだか年輩の人が多いね。車内放送のリズムものんびりとしている。
 今日の大阪ドームでは当然のことながら天龍選手が橋本を相手にするJ1選手権試合が僕の目当てである。ハブの毒対キングコブラの毒とか仲人だぞとささやきながら「第3のドラゴンスクリュー」を繰り出す藤波ってのもあるが、とにかくJ1だ。
 このJ1選手権試合、ちょうど1週間前に行われたG1での同カードで橋本が勝利しているために、「今度は天龍の勝ち、それがセオリーだ。」などといささか口さがないことを言う人もなくはない。
 確かにプロレスにそう言った面が見え隠れすることは、否めないし、また僕もそのことをことさら強硬に否定しようとも思わない。僕は相当にプロレスに入れ込んでいる人間だから、時には「そんなに好きならばプロレスマット界に入って仕事をしたら良かろう。」と言う人もいる。そんなときには決まって「好きなんですが、好きだからこそマット界に入ることで『知りたくなかったこと』を知ってしまったりしたら嫌じゃないですか。」と答えてきた。
 レスリングハイというプロレスリングを採りあげたページを開設してから2年を越えた。これまでの間レスリングハイがきっかけとなったり、あるいは不思議な縁があったりしてマット界に近い人と懇意にさせていただいたり、しま田へ出かけては天龍婦人と話をさせていただいたり、さらにはWARの武井社長と顔見知りとさせていただき、このレスリングハイのゲストブックに書き込みまでしていただいた。嬉しいことである。
 こうしてどんどんマット界へと近づくにつれ、以前の「好きなんですが、……。」と言う一種マット界への危惧は「違うぞ、そうじゃないぞ」と感じるようになった。マット界に関わっている人たちの想いや頑張りは僕が危惧するような、そんな底の浅いものじゃない。
 今僕は、本当にプロレスマットに関わる人たちに敬意を抱くし、またいみじくもゲストブックで「富山の天龍ファン」さんが書き込んでくれたように、彼らの頑張りを見ていると自分も努力をしようじゃないかと言う気持ちになってくる。それだけの力を持ったものなのだ。
 今日の大阪ドームで、天龍選手はJ1を賭けて、必死の闘いをする。それは勝敗、そして大切なJ1のベルトは渡せないからと言うことも当然ながら、家族、WARのスタッフをはじめとした周囲の支えてくれる人たちへの言い尽くせぬ想いの発現でもあるだろう。
 必死の闘いをする天龍選手、そしてそれに関わる人たち。僕が敬意を抱く彼らの気持ち、僕が感じ取れるそれは片鱗だけかもしれないが、そんなものが感じられるがゆえに、僕は今日大阪ドームで行われる天龍対橋本戦に「セオリーが……」などと口にしようと思わないし、そして今こうして時速200kmで大阪へと西進しているわけなのでもある。


98年8月5日
 WARの次期シリーズ「革命点火AGAIN〜Romancing Road〜」の対戦カードが発表された。天龍選手のWARマット復帰、ケンドーナガサキ、木村健吾両選手の参加はすでにマスコミで伝えられていたところだが、負傷していた荒谷選手、さらにはテリー・ゴディまでが参戦すると盛りだくさんのカード編成。前シリーズの御殿場大会などと比べるとはたしてこれが同じ団体のカードなのかしらとさえ思えてきそうだ。
テリー・ゴディのアタリはいつでも強烈だった。
▲テリー・ゴディのアタリはいつでも強烈だった。
 テリー・ゴディと言う選手は天龍選手とは因縁浅からぬ仲である。テリー・ゴディが来日第一戦(83年8月)で初公開のパワーボムを繰り出して天龍選手をKOしたことは有名な話だが、そればかりでなく、天龍選手を相手にしたときのテリー・ゴディは、いつになくきついアタリで攻め立てていたとの印象が強い。バックフリップなどは何度天龍選手のアバラが折れたのではと思わせたことか。あの凄まじいまでの攻めを今一度見たいのだ。
 テリー・ゴディは後楽園ホールの8人タッグで天龍選手と対戦するほか、名古屋ではこれまたアタリのきつそうなナガサキ選手とタッグ対決、御宿ではタフな菊地選手とのシングルマッチといずれも暴れられる興味深いカードになっている。
 全体にこのシリーズ、面白いカード編成になっていると思う。シリーズ3戦(当初予定されていた山梨大会は延期)とも荒谷選手、平井選手が天龍選手とタッグ対決するほかにも、北原対菊地(後楽園、名古屋)や青柳対石井(名古屋)と「地下室マッチ」の匂いを嗅げそうなカードもあるし、細かいことを言えば木村健吾と多留嘉一の「レッグラリアット」コンビ(後楽園、名古屋)も見られる。
 あとは、これだけの人員を投入したのだからどれだけチケットを売ることができるか(動員の少ない会場は、見ている側も相当に侘びしい)と、なによりWARの若い選手たちが我を発揮して抜け出して見せられるかと言うことが大切になってくる。
 今日こうしてカード編成の感想として「テリー・ゴディ」や「地下室マッチの匂い」に注目していると書いたが、試合を見終わったときには必ずや『「荒谷が」「平井が」「菊地が」「石井が」「一宮が」凄かった』と思わせて欲しい。もしもそうなれなかったら、98年前半のWARは一体何だったのかと言うことになってしまうし、それではあまりに悲し過ぎるのだ。


98年8月3日
 勤め人でも、実務派の役員ともなれば、レスリングハイ作成者などが及びもつかぬほどに忙しい日々を送っていらっしゃるようだ。忙しくいくつもの役職を兼任し、それゆえにいくつもの事務所を飛び回らねばならなかったりすると、ゆっくりと定位置のデスクトップPCを操ってメールをチェックする間もない。それでも、今日日メールのチェックはどうしたって欠かすことのできない、そこでモービルPCの出番となるのだ。
 モービルに耐えるPCを買う、データ通信ならばPHSの方がよろしかろうと、携帯を持ちながらもさらにPHSを買う。早速にPCへPHSを接続してリモートアクセスを行う。おやおや「コンピュータが応答しません」とメッセージが出て繋がらない。何度か試してみたが、ダメだ。こんなことで時間を食い潰すのはもったいない。では、あれを呼べ。と言うことで、事ここに至りてレスリングハイ作成者にお呼びがかかるわけである。
 日頃近寄ることもない役員執務室は、なんだか怪しげな感じがするのである。さっさと仕事を済ませるに限るのだ。ハイハイこのPCでございますね。あぁあぁ、こんなOpenGLの3Dスクリーンセーバーなんか使っちゃPCのリソースがもったいないですな。まあ、そのことを追求するのは止めておこう。ちょいとクリックしてスクリーンセーバーを止めてと。
 スクリーンセーバーが止まる、Windowsのデスクトップが表示される。インターネットエクスプローラーが立ち上がっている、お馴染みのツールアイコンがある。が、IEが表示していたものは……。
 「ひみつを知ったものは消す」これがショッカーのセオリーだ。もし、かの役員がショッカーの一味だったとしたら、僕は即座に泡と溶かされていただろう。それを思えば今こうしてこの夜話を更新できているのはラッキーだったと言えよう。しかし、いかに夏の夜が短いと言えども、油断はならぬ。しっかりと戸締まりをして寝なければならないのだ。そうしないと明


98年8月2日
 G1最終戦、今日は枡席に座ったこともあり、また天龍選手が出場しなかったこともあり、昨日までとは違って相当にリラックスしてレスリング観戦を楽しんできた。試合を見ている最中にビールを飲むと、カメラのピントを合わせにくくなってしまうので、いつもならば飲まないのだが、今日は別。国技館名物(と言われている)焼き鳥とともに生ビールを楽しんだ。ただ、途中むせてしまって、別のますに座られていた方々に毒霧張りにビールを吹きかけてしまったが、どうにも失礼しました。折角のG1豪華パンフレットだったのに点々と跡がついちゃいましたねぇ。
 G1に優勝した橋本は、相当に力強い試合運びをしている。来週の大阪ドーム大会では、天龍選手がこの橋本相手にJ1選手権試合を行うのだが、説得力のある勝ちを手中にするためには相当な苦戦が免れないだろう。しかし、J1のベルトを巻くには太りすぎて不細工な橋本へベルトを渡すわけにはいかんのだ。
 この週末はG1ばかりではなく、友人の結婚披露パーティーがあったりで金曜日の牛舌・太助以降さんざんに飲み食いをしているのだが、今日も今日とて試合後には飲みに行くのだ。と言うことで、中野へ。ひとしきり飲んだ後で、友人を亀長へとご案内して鳥取らーめんを体験してもらうことにした。
 鳥取ラーメンを頼んでから、久方ぶりに訪れた店内を見渡すとやはり亀長、油断はならない。新たなメニューが追加されていた。一つは「亀長丼」とあり「早くて、旨くて、健康によい」と添え書きがしてある。なにを持ってして健康によいのか判然としないが、店名を冠したメニューだけに期待ができる。いろいろな意味で。
 もう一つは、1日限定20食と亀長初の限定メニュー「1メートルらーめん」だ。こちらは名前そのままに1メートルの麺を使ったらーめんだという。自家製麺をしている亀長ならではの奇抜手。はたしてこんな奇抜なものをほかに供している店はあるのだろうか。続報を待て(ハハハ)。


98年8月1日
 G1トーナメント2回戦13分13秒、確かに天龍源一郎は破れた。橋本のDDTに完全な3カウントを奪われたし、リングを降りて控え室へ戻る足取りもひどく疲れ切ったそれだった。だが、それでもなお島田源一郎は最後の最後まで天龍源一郎として雄々しくあったと思う。
 とことん真っ向勝負の天龍チョップと橋本の袈裟切りが無数に飛び交った応酬は、単純な技の応酬でありながらも、国技館中にその恐ろしさを響き渡らせた。新日ファンのブーイングを集めたグーパンチも、僕にしてみれば、すでに48歳と、スポーツ選手としては遙かに遠くまでやって来てしまった瞬間(いま)の天龍源一郎が、それでもなお一線にとどまり続けようとする意気地の発露とさえ見える。
 天龍源一郎が結果としては片エビ固めで3カウントを奪われたものの、その闘いぶりに高揚した僕は、同じく国技館へと足を運んだ友人に無理を言って桜新町のしま田へと赴いた。自分自身がただ一介のファンに過ぎぬことは十分に承知してはいるが、それでも天龍源一郎を知る人へ「破れたりと言え、天龍源一郎はやはりカッコ良かった。」と無性にしゃべりたかったのだ。
 国技館からしま田に足を運んだファンはどうも僕らだけだったようだ。顔見知りとさせていただいている天龍夫人に「負けちゃいましたね。」とご挨拶代わりに伝えてからしばらく話をさせていただいた。やはり、昨日の武藤戦で天龍選手が受けたダメージは生中なものではなく、散々にいたぶられた右膝は倍ほどにも膨れ上がり、さらに左肩(橋本の袈裟切りがここを襲ったのだ)、背骨にもダメージがあったようだとお聞きした。
 昨日の試合を4分で終わらせた33歳の橋本と48歳の天龍選手が戦うには、あまりに酷なコンディションだったのだ。それでも、膝の不安もまるで見せずに天龍選手はあのように壮絶に戦った。これが98年7月31日から8月1日にかけての天龍源一郎なのである。
 87年7月30日、天龍源一郎は東村山で本格始動した龍原砲としてジャイアント馬場を叩きのめした(龍原砲 対 馬場・タイガーマスク)。あれからでも11年の年月が流れている。それでも今なお天龍源一郎として居続けているのだ。そのことは、やはり敬意を持って見続けるに値することだと思うのだ。

これまでの雑記帳「Chisatoy夜話」
98/7(2)- 98/7(1)- 98/6(2)- 98/6(1)- 98/5- 98/4- 98/3- 98/2(2)- 98/2(1)- 98/1
97/12(2)- 97/12(1)- 97/11(2)- 97/11(1)- 97/10- 97/9(3)- 97/9(2)- 97/9(1)- 97/8(2)- 97/8(1)- 97/7- 97/6- 97/5- 97/4- 97/3- 97/2(2)- 97/2(1)- 97/1(3)- 97/1(2)- 97/1(1)
96/12- 96/11(2)- 96/11(1)- 96/10- 96/9- 96/8- 96/7