雑記帳CHiSAToY夜話99年8月(3)
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99年8月28日-4

 楽しめそうだと思ったのは、単に神宮に夜風が心地よかったからで、リング上は関係なかったのだろうか。とにかく、最終試合を見終えた後にはすっかり嫌になってしまって真っ直ぐに帰ってきた。明日は仕事だ、もう寝ようっと。


99年8月28日-3

 そのままではどうにも仕方がないので、ふらりと球場内を移動してセンタースタンド最後列スコアボードのすぐそばで試合を見ることにした。大型ビジョンはほとんど見ることができないが、リングは百数十メートル先に正対することになる。

 今ちょうどIWGPタッグ選手権が終わったのだが、彼らのやっていることは百数十メートル先からでも想像していた以上に分かる。レスリングが大きいのか。大きいと言ってもおおざっぱ、大まかと言うことではない。大きいのである。

 中西・永田組が勝利をおさめたとたんに沸き上がるアリーナの観客。こんな動きを見ることも、楽しい。リングからは随分と遠いところに来てしまったが、案外楽しめそうだ今宵の神宮。


99年8月28日-2

 迷ったあげくに「それでも……」と思い直して神宮球場へやってきた。随分と観客が集まっており、結構なことである。が、自分の席に到着するや否や僕のモジョはすっかり抜かれてしまった。

 野球場での試合だから、ネットが視界を妨げることはある程度甘受できるが、今日の席はアリーナ席への特設階段がリングへの視界を真っ向遮りようやく階段の手すりと手すりの間からリングを覗けると言った塩梅なのである。それではとスコアボードの大型ビジョンを見ようとすると、これも球場の構造物が視界をじゃまする。

 いくら何でも、この場所を指定席として販売するのには無理がないか。初めての神宮球場使用でそこまで心配りが及ばなかったのかも知れないが。

 唯一の救いは時折吹く風が涼やかなことだが、これも周囲からタバコの煙が混じり込んでくるし……。もう帰ろうかなぁ。


99年8月28日

 旭川空港で27日分をアップロードし損ねたまま12時20分旭川発の帰京する航空機に乗ってしまった。

 旭川空港は街の中心部から30分ほどバスに揺られたところにある。空港に向かい旭川駅前を出たバスは程なく市街地を抜けて、光景は牧草地や水田が広大に続く北海道ならではのものになる。

 この光景を見ていたら、この時間に北海道を離れることが惜しく思えてきたが、旅程の変更ができない割引切符を手配したこと、明日10時に渋谷で仕事があること、そして今晩神宮球場で行われる新日本プロレスのチケットを手配してあることを思うと、このまま帰京せざるを得ない。

 今日の新日本プロレス神宮球場大会は高田選手出場キャンセルの一件があり、高田 対 佐々木戦を目的にチケットを購入し、来場しなかった者はチケットを保管しておけば、後日新日本プロレスが何らかの対応をすると言う。

 昨晩のFMW旭川大会で「やはりプロレス会場は良いな」と体感したものの、旅支度を持ったまま神宮球場へ行くのは億劫だし、天龍選手も出場しない、ほかにどうしてもこれはと言うカードもないので、会場へ行かずに僕も「後日組」に混ぜてもらおうかと考えてもいる。

 その一方で、僕の知っている新日本プロレスならば、こうした"ピンチ"の時には来場しなかった者に「ザマミロ」とでも言うかのようなとてつもないものを出すことがあった。IWGP暴動後に観客が減った蔵前で行われた猪木 対 長州、維新軍離脱後に東京体育館で行われた猪木 対 藤波がそうであったようにだ。

 もしかしたら、そうした昭和の頃に見られた気概が今日の神宮で見られるかも知れない。そう思うと、やはり神宮まで足を運ぼうかな……となる。

 羽田行きの航空機はまだ水平飛行のままだ。考える時間はまだ少し残っている。


99年8月27日

 肌寒いほどの旭川の夜も、温気に満ちた体育館でじっとりと汗ばんだ体にはかえって心地よい。出張作業に出かけたらそこにあったと言うよりは、それに合わせて作業の日程を組んだという方が正確なFMW旭川大会へ出かけてきた。

 この旭川大会はFMW純正のエース江崎が"ハヤブサ"から"H"(エイチ)へと生まれ変わった大会であり、またFMWをリードする冬木が「FMWマットの展開が旭川からガラッと変わるから。」と公言している大会だった。日頃からFMWマットに興味があったわけではないが、たくさんある中のたまたま一つと言うよりは、少しでも特別さがある方が、行きずりの観戦者にもうれしい。

 僕はFMWについて知悉しているわけではないので、内容を詳細に論評する資格はないが、全ての試合が終わったときに今日の観戦に満足はすれこそ、「よし、FMWをまた見に行こう。」とはならなかった。

 それでも、超満員となった観客それぞれの熱狂ぶり、上気した顔、試合を語る饒舌さを見て、こうした地方都市のひどくちっぽけな体育館でもこれだけのものを継続して提供し続けられるプロレスという仕組みだけが持つ素晴らしさを改めて体感したのは確かだ。


99年8月26日

 流れ流れて今日は旭川。旭川の街は20度ほどの気温しかなくTシャツ一枚で歩いていると肌寒い。昨日歩いていた松江の街はくらくらするくらいの暑い日差しだったと言うのに、日本は広いと言うことか。これだけ移動しているのだから疲れるわけだ。

 天龍選手が22日の大仁田プロレスに出場して、そこでポーゴとのタッグ結成が明らかになり、そのポーゴが天龍選手との闘いから逃げ出した札幌中島スポーツセンター別館が幕を下ろしと、天龍選手の周囲もいろいろ動きがあるのだが、それらについてきっちりと取り上げる気力が沸かないのも、夏の長旅故と言うことで勘弁してほしい。

 旅(と言っても仕事だが)はまだちょっと続く。来週はあなたの街かも、なんて言ってみたりして。


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